ごあいさつ

第16回コンピュータ支援画像診断学会大会開催にあたって

CADM先端技術と実用化への展開」

 この度、第16回コンピュータ支援画像診断学会大会を開催させていただくことになり大変光栄に存じます。今年も、第15回日本コンピュータ外科学会大会(CAS大会長 東京慈恵会医科大学 鈴木直樹先生)と合同で、東京慈恵会医科大学にて開催する運びとなりました。

近年のコンピュータを中心とする情報処理技術の発展で、CADシステムの実用化も徐々に進みつつあり、これからはコンピュータ支援による診断が独立した研究分野あるいはシステムという段階から、個々の診断モダリティの一部としてコンピュータ支援技術がごく当たり前に組み込まれる時代が来るものと思われます。このような背景から、本大会では「CADM先端技術と実用化への展開」をメインテーマといたし、幾つかのCADM特別企画やCAS/CADM合同企画をご用意いたしております。

本大会の目玉の1つとして、「CADM特定領域特別演題」のセッションを設けました。これは、東京農工大学の小畑秀文先生が率いる文部科学省科研費の特定領域研究「多次元医用画像の知的診断支援」が最終年度ということで、研究成果をご紹介頂き、皆様とCAD研究の今後について展望する機会を得られればと思っております。

また、CADM教育講演では、本学会においても主要な研究分野となっております「肺癌のCTCAD」について、国立がんセンターの柿沼龍太郎先生にお話頂くことに致しております。

CAS/CADM合同シンポジウムは、文部科学省知的クラスター創成事業の1つとして、CASCADMの両分野にまたがるテーマで研究開発が進められている「岐阜・大垣地域 ロボッティク先端医療クラスターの現状と将来」 について8人のシンポジストにご講演をお願いいたしました。

 さらに、CAS/CADMでは、筑波大学の山海嘉之先生に「医工融合とロボットスーツ/サイバースーツ」と題してご講演いただきますので、最近マスコミでも話題の人間-機械系の融合に関するユニークな研究成果が聴けるものと思われます。

 また、特別企画に関連した内容でのデモセッションを企画いたしましたので、講演者の研究成果を実際に体感してください。また,恒例となっております画像診断支援システムのコンテストも企画しました。

多くの先生方のご参加と活発なご討論を通じで、本大会が、CADM研究の発展に少しでもお役に立てることを心より願っております。

16回コンピュータ支援画像診断学会大会長

   筑波大学大学院システム情報工学研究科

椎 名  毅